先日、すぐ近所の教員室の先生から、「今朝の薬草園はソテツの周りにたくさんチョウが飛んでいてとても幻想的でしたよ!」と声をかけられました。 行ってみると、たしかに小さな薄紫色のチョウがたくさん羽ばたいていて、「幻想的」という言葉がピッタリのちょっとメルヘンな世界が展開されています。

それにしても何故ソテツの周りだけと思ったら、これはソテツに取り付く天敵だったのでした。「クロマダラソテツシジミ」というシジミチョウの仲間。幼虫がソテツの新芽を好んで食べてソテツを枯らしてしまうほどの虫らしいです。この「幻想的」な風景は、親(チョウ)が飛んできてせっせと卵を産み付けているところでした。もともと南アジア、東南アジアの熱帯地域に生息しているチョウですが、2000年代頃から南西諸島を経て本州まで徐々に北上してきたとか。本学薬草園では今年が初の確認です。温暖化のせいか、たまたま近所に持ち込まれたか・・・いずれにしてもこれからしばらくこの虫と対峙することになりそうです。