6月下旬から咲いているイブキジャコウソウです。葉にチモールなどの精油成分を蓄えていて、香りが強く、その香りが100里先まで届きそうということで「百里香」(ひゃくりこう)ともいわれます。スパイスに「タイム」がありますが、その原料であるタチジャコウソウとは近縁の種類。成分も似通っているので、イブキジャコウソウも「タイム」とよばれることがあります。

イブキジャコウソウはほふく性の植物で、茎は横に拡がるように成長します。タチジャコウソウのほうは上に方に成長しますので「立ち麝香草」となるわけです。

さて、このイブキジャコウソウ、金城学院大学の漢方・生薬の勉強サークル「百里香」のなまえ由来の植物でもあります。2005年薬学部が創立の年、1期生が創部届を出した七夕が創部の記念日。その季節に咲いていたこの植物の花の可愛らしさと、百里先まで香る・・という遠い先までという願いも込めてこの名前をつけたようです。右のイラストは7期生たちがデザインしたイメージキャラクターの「イブッキー」、イブキジャコウソウの妖精という設定です。以降、歴代の部員たちに可愛がられています。

ところで、「百里香」をよく”ユリカ”と読むひとがいます。”ユリ”は漢字で”百合”。 「百里香」は「ひゃくりこう」。 お間違いの無いように!