
もうすぐお彼岸だと言うのに、まだ30度越えが当たり前の日々ですね。とは言うものの、ひところよりは温度が下がって「普通の夏」状態になってきたところで元気が出てきたのが、夏休みの定番植物・アサガオです。今年は暑すぎて夏休み中に上手に育てられないご家庭が続出、小学1年生の観察日記の宿題として成り立たなくなってきているとか。植物園でも少し気温が下がってきた最近、花が元気に咲くようになってきました。
さて、アサガオがなぜ薬草園にあるか。アサガオの種はケンゴシ(牽牛子)と言う名前の生薬、強力な下剤なのです。多めに使うと、便秘の薬というより無理やり下すとう感じになります。ですから、いたずらっ子がいきがってタネを食べたりすると、お腹痛いと言い出して下痢します。お腹の寄生虫を無理やり流し出すというような用途で昔は使われたようです。今でも、一部の便秘薬に他の緩下作用のある生薬とともに少量配合されて利用されています。