
ミシマサイコ9月に入ったというのに相変わらず35度以上の日々ですね。今年の薬用植物園、マメ科の植物の元気が無く、ウリ科は比較的大丈夫で、トウガンもニガウリもヘチマも大きい果実がたくさん収穫されました。スイカも直径が30センチ以上もあるでっかいのが収穫されてしまい、困って生協の食堂で使ってもらいました。
さて、暑い暑いの中でも、植物はちゃんと秋方向に進んでいます。写真は、ミシマサイコ。初秋に花が咲くセリ科の植物です。セリ科の特徴である傘状に小さな花がつく形をしていますが、この花の傘の直径は2センチくらいです。この植物の根がサイコ(柴胡)といって免疫系の力を強くして攻防力を高めるような作用があります。一般の方々にはあまり知られていない植物ですが、漢方薬の中ではよく利用されている植物なんです。ちなみに、ミシマサイコの「ミシマ」は富士山の麓の三島。江戸時代、当地で質の良い柴胡の生薬が収穫されたことに由来するそうです。 根は薬として利用されますが、地上部はあまり使われず、小さな黄色い花をカスミソウと置き換えて花束に使うということもしているようです。