2023年10月26日~27日に福島県郡山市で開催された「第32回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム」において、大学院人間生活学研究科修士2年の藤本真世さん(朴相俊准教授ゼミ)が論文発表し、優秀講演賞を受賞しました。

【論文名】太陽光パネル由来のガラス微粉末および細骨材がモルタル物性に与える影響
【著者】◯藤本 真世(金城学院大学大学院)、辛 軍青(安部日鋼工業)、宮島 朗(安部日鋼工業)
     朴 相俊(金城学院大学)

 近年、急速に広がる太陽光発電設備の中で、問題となるのがその廃棄物処理です。2030年代には大量の太陽光パネルが廃棄される見込みであり、そのなかでも重量の7割近くを占める廃ガラスの適切な利用方法が難題となっています。

 こうした課題に立ち向かい、金城学院大学は(株)安部日鋼工業と「太陽光パネル由来の廃ガラスをコンクリート材料として高度利用する技術」の共同研究開発を推進しています。具体的には、CO2排出量が多いセメントの代用材料としてガラス微粉末を、天然砂の代用材料としてガラス砂を大量に使用します。この取組みは、環境保護と廃棄物の有効利用に大きく貢献し、カーボンニュートラルや低炭素社会の実現にも寄与する画期的なアプローチです。

 金城学院大学と(株)安部日鋼工業は産学連携を通じて、持続可能な社会を目指す新たな一歩を踏み出しました。今後も本技術の実用化を目指して、学術の知識と産業界の技術を融合させ、研究開発をさらに推進してまいります。

【藤本さんのコメント】
私は大学を卒業して就職しそれ以来会社で働きながら大学院で学んでいます。これまで進めてきた研究の結果が認められたこと、とてもうれしく思います。今後も、さらに研究を評価してもらえるよう頑張ります。

本件は、(株)安部日鋼工業HPでも紹介されております。下記リンクからご覧ください。
(株)安部日鋼工業HP

第32回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム 受賞者リスト

授賞式の様子

著者一同