左から、杉浦雲母 助教、金 万春 助教

薬学部薬学科の黒崎・福石・今井研究室が取り組んだ研究「Difference in Inhibitory Effect of Thiol Compounds and Demetallation Rates from the Zn(II) Active Site of Metallo-β-lactamases (IMP-1 and IMP-6) Associated with a Single Amino Acid Substitution 2022年12月15日」がアメリカ化学会発行の学術雑誌ACS Infectious Diseasesにオンライン掲載されました。

感染症の治療では、β-ラクタム薬と呼ばれる抗菌薬が処方されることがあります。しかし、細菌の中にはβ-ラクタマーゼという酵素を作り出してβ-ラクタム薬を分解・不活化し、生き残るものがあります。これらの菌による感染症では、しばしば治療が困難となり、重篤な症状が引き起こされます。

今回、金城学院大学薬学部(黒崎・福石・今井研究室)、湘南医療大学薬学部、名古屋大学医学部、熊本大学環境安全センターと同大薬学部は、共同研究によってβ-ラクタマーゼの一種であるIMP-1とIMP-6の酵素学的な違いのメカニズムを明らかにしました。この知見を応用すると、従来の方法では治療が困難であった感染症の治療に役立つことが予想され、新たな治療方法の創出につながることが期待できます。