コミュニティ福祉学科の学生30名が、5月21日(土)、明治建築を保存展示する野外博物館「明治村」(愛知県犬山市)を訪問し、フィールドワークを実施しました。認定NPO法人日本ファンドレイジング協会との協働による同学科の授業「ファンドレイジング演習」の一環として行ったものです。

当日は、まず博物館明治村の三好学所長に、博物館明治村の設立のきっかけやその後の経過についてお話しいただきました。また、明治時代というのは、「現代」のルーツになっているものが多く、多様な新しい価値を受け入れていた時代でもあり、「未来を拓くヒントの宝庫」であるということや、近年のファンドレイジングに関する取り組みなどについてもお聞かせいただきました。
そして学生らに対し、「1回目の寄付につながる接点づくり」を一緒に考えてほしいと課題を提示していただきました。

 

その後、学生たちはグループに分かれ、丁ごとにフィールドワークを開始。事前授業で準備した質問内容などに基づき、来場者の方々に、どちらから来られたかや、来村の動機などについて尋ねて歩きました。
フィールドワーク終了後、学生たちからは、  

  • 明治時代の特徴や建物を間近に感じることができて、タイムスリップした感覚でとても楽しい研修だった
  • 曇時々雨で野外を歩く明治村にはグッドな日ではなかったけど多くの人が訪れていることに寄付の可能性を感じました
  • 来場されている方達にお話を聞いて年代ごとに来ている目的がちがっておもしろいなと思った
  • 建築関係に興味がある人、建築関係の仕事をする人などが建築目当てで来ていて、明治村に多様な目的で来ているのだと思った
  • 明治の文化は未来を生きる人への贈り物であるという言葉がとても印象に残った。最初に言われた時はよく意味が分からなかったが、過去の積み重ねの上に今があるということが理解でき、昔のことを知ること、知ろうとすることは大切であると感じた
などといった感想が聞かれました。

 

 

学生たちは、今後の授業のなかで、三好学所長から提示いただいた「1回目の寄付につながる接点づくり」をはじめ、実際にファンドレイジングのアクションのためのプランを考えていきます。
そして、7月2日(土)、三好学所長をはじめ博物館明治村の方々に今度は大学までお越しいただき、そのプレゼンテーションをお聞きいただく予定です。

どんなプランが出来上がるのか、今からとても楽しみです。

 

 

※金城学院大学人間科学部コミュニティ福祉学科「ファンドレイジング演習」
コミュニティ福祉学科では「ソーシャルウーマン(社会に積極的に参加し、地域住民とともに全ての人々がしあわせに暮らすことができる社会をつくる女性)」の育成を目的とし、多様な分野で活躍するための「社会そうぞう力」「協働実現力」「問題解決力」の3つの力を養うことができます。
「ファンドレイジング演習」は、同学科と日本ファンドレイジング協会が協働で2020年度から実施しているもの。授業内で「准認定ファンドレイザー(*)」の受験資格を取得することができる全国初の試みで、同学科の卒業単位として認められます。
演習は全15回で構成され、非営利組織の経営や資金調達に関する体系的な知識習得と、自らの手でファンドレイジング計画を策定する力やそれを実行するための戦略的思考を身につけることを目標としています。
 

(*)准認定ファンドレイザー:日本ファンドレイジング協会が行う資格認定制度において付与する専門資格。NPO運営の全般に関する知識、寄付・会費・助成金の財源獲得に関する知識を習得し、また、ファンドレイジング行動基準を遵守するファンドレイザーとして認証されるものであり、2022年4月現在、1,576名が資格取得しています。