2021年12月18日(土)に、大学のN2棟111教室の同時通訳ブースを使用し、英語スペシャリスト養成プログラムの4年生が、「模擬国際会議」を行いました。幸い、コロナウイルスの感染者数が落ち着いていた時期に開催することができ、3年生もオンラインではなく、同教室での参加となりました。先輩から渡されたワークシートにキーワードの和訳を書き、各発表の内容に関わる質問に答えることを通して、3年生にとってはアクティブリスニングや訳す力を試す機会になりました。

会議のテーマは「LGBTQ+ Policies in a Diverse World = 多様化する世界におけるLGBTQ政策」でしたが、学生の関心や先進的な考えを反映しています。このテーマは、現代の若者にとって重要ですが、具体的な活動や立法、広い場面における議論が行われている国がまだ少ないのが実状です。そのため、発表の対象になる国々を選ぶのが簡単ではありませんでした。専門が英語英米文化であるため、学生が最初に米国、カナダ、ニュージーランドを、続いてLGBTQ政策で進んでいるノルウェーとドイツを、そして日本と似たような状況であるアジアの国のタイとシンガポールを、発表の対象としました。全部で8ヶ国についてのリサーチを行い、各国について同時通訳付きの発表を15分程度行いました。

会場風景

3人で一組となってアウトラインを作成し、英語だけで書かれた本、論文、新聞記事を読み、発表の内容を構築していきました。後期には対面の授業が多かったので、CALL教室でチーム同士での発表練習をしたり、専門的な言葉の和訳について、通訳のペアで調べたりしていました。同時通訳ブースが設置されているN2-111教室で練習する機会も3回ほどありました。 対面での意見交換や同時通訳の機器を使った練習がたくさんあったため、学生たちは高度な英語能力を後輩の前でアピールでき、2年間の通訳勉強の成果を高い質の同時通訳で見せることができました。

プレゼンと同時通訳

このイベントによって、「多様化する世界におけるLGBTQ政策」というテーマのもと、学生たちは各国の社会情勢について多くのことを学び、国際会議という場にふさわしい高度な英語表現も駆使し、英語スペシャリスト養成プログラムで培った通訳スキルを十分に発揮することができたと言えるでしょう。

4年ゼミ生