2009年03月17日 (火)

今日のお題:尊王と攘夷――「水府の学」としての後期水戸学(東北大学・奈良女子大学合同研究会シンポジウム「日本の政治の形(かたち)――王権と政治権力をめぐって」2009年03月16?17日・於奈良女子大学文学部)

水戸藩校弘道館に祀られるのは、なぜ祖先神ではなく鹿島神なのか? 尊王と攘夷という位相を異にする政治イデオロギーを体現する存在として鹿島神を捉えたとき、「常陸国領主」としての水戸藩の歴史的・地政的自己認識が見えてくる。後期水戸学は、まさに水戸においてこそ成立する政治神学の体系だったのである。

――というような話をしました。それはそれとして、奈良女に行っての一つの収穫がこれです。

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奉安殿

まだ存在するんだね、奉安殿。ある意味歴史遺産です。

そのほか、奈良というものを実に堪能できたシンポでございました。日々感謝の心です。

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