春の植物
 
(このページの写真は本学薬草園で撮影したものです)
 
〜解説を見ていただくに当たっての注意〜
 *植物名は標準和名,学名,()内に科名の順で書かれています。
 *用部のあとのカッコ内は生薬名前です。
 *主要成分とはその植物を特徴づける成分のことです。一番多く含まれているという意味ではありません。
  また,薬効成分というわけではないこともあります。
 
イカリソウ Epimedium grandiflorum Morren(メギ科)
用 部 : 葉・茎(淫羊カク)
用 途 : 強壮・強精

数ある強壮生薬の中で,強精という言葉が入っている数少ない生薬です。船の錨のような花が咲くのでこの名前がついています。花期は非常に短く1,2日で散ってしまいます。
キバナイカリソウ Epimedium koreanum(メギ科)
用 部 : 葉・茎(淫羊カク)
用 途 : 強壮・強精

イカリソウと同様の用途で用いられます。イカリソウよりも花がやや黄色っぽいので,キバナ(黄花)の名前がついています。
オキナグサ  Pulsatilla cernua(キンポウゲ科)
用 部 : 根(白頭翁)
用 途 : 抗菌作用,強心作用
主な成分: ステロイド,サポニン

3月中下旬に花が咲きます。そう果が翁の鬚を思わせる形をしています。外用でタムシなどに使うこともあるようですが,毒性が強いので一般での使用はしない方が無難です。
シナレンギョウ Forsythia viridissima(モクセイ科)
用 部 : 果実(連翹)
用 途 : 抗菌,利尿
主な成分: トリテルペノイド

シナレンギョウは園芸種で,薬用のレンギョウ(F.suspensa)の代用品です。生薬連翹には消炎,清熱(皮膚などの熱感をとる)作用があるとされています。
クサノオウ Chelidonium majus L. subsp. asiaticum Hara(ケシ科)
用 部 : 全草(草王)
用 途 : 鎮痛,麻痺
主な成分: ケリドニウムアルカロイド

打撲,腫れ物,疥癬などに外用で用いる民間薬です。毒性が強いため慣れていない人が使うのは危険とされています。
この後も追加予定です。
写真は全て本学薬用植物園で撮影したものです。
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