2008年09月09日 (火)

今日のお題:國體明徴聲明(1935年3月3日)

恭しく惟るに我國體は天孫降臨の際降し給へる御神勅に依り明示せられる所にして萬世一系の天皇國を統治し給ひ寶祚の榮は天地と倶に窮りなし,然れば憲法發布の御上諭に「國家統治ノ大權ハ天皇之ヲ祖宗二承ケテ之ノ子孫二傳フル所ナジ」と宣ひ憲法第一條には「大日本帝國ハ萬世一系ノ天皇之ヲ統治ス」と明示し給ふ即ち大日本帝國統治の大權は儼として天皇に存する事明なり若しも夫れ統治權が天皇に存せずして天皇は之を行使する爲めの機關なりとなすが如きはこれ全く萬邦無比なる我が國體の本義を誤るものなり近時憲法學説を繞り國體の本義に關聯して菟角の論議を見るに至れるな誠に遺憾に堪へず政府は愈々國體の明徴に力を致しその精華を發揚せん事を期す即ち茲に意のあるところを述べて廣く各方面の協力を希望す。

<< 「「聖典」を求めて――河口慧海と「日本仏教」」(2008年度日本思想史研究会夏季セミナー「「古典」を考える」、福島県磐梯熱海温泉・金蘭荘花山、2008年8月23日?24日) | main | 國體明徴問題再聲明(1935年10月15日) >>