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東海エリアで暮らす女性に役立つ情報サイト、『CUCURU』取材記事 「大学教授に聞くステキなはなし」

CUCURU取材記事④


プロの管理栄養士に聞く!
「日々の食事」で気を付けたいこと

画像:CUCURU編集部

みなさんは健康的な食生活ができていると自信を持って言えますか?
毎日忙しくて朝食を抜いてしまったり、昼食が食べられず、その分夕食をたくさん食べてしまったり、時間がなくて急いで食べてしまったり……食生活が乱れている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、管理栄養士を養成する『金城学院大学 生活環境学部 食環境栄養学科』丸山智美教授に、“食生活で大切にしたいこと”についてお伺いしました!

■やってしまいがちな食事に関するNGなこと

―食生活における課題について教えていただけますか?

「栄養バランスの乱れはよく言われていると思いますが、それに加えて重要なのは“規則正しく食べる”ということだと考えています。つまり、毎日朝昼晩できる限り同じ時間帯に食事をすることです。みなさんはしっかりできていますか?
仕事で夜遅くなり、寝る直前に食事をとってしまい、翌朝起きてもお腹が空いておらず朝食を抜いてしまう。こういったことは特に働いている方であれば、経験が多いのではないでしょうか。
中には、若いからまだ身体に影響が出ないし大丈夫だと思っておられる方もいるかもしれませんが、この食生活を今後も続けていたら……と考えてみてください。
健康を害してからでは取り返しがつきません。規則正しい食生活ができていないという自覚のある方は、早めに改善の取り組みを行っていきましょう。
本学では、生活環境学部食環境栄養学科が健康の維持増進や病気の予防治療をおこなう専門職である管理栄養士を養成しています。
金城学院大学の管理栄養士養成は、疾病の方の栄養管理だけでなく、大勢の人の健康管理のために“予防”の面から取り組む教育と研究を特長としています」

■乱れた食生活を改善するためには? 画像:CUCURU編集部

―食生活が乱れがちな私にとって今の話はとても耳が痛かったのですが、改善・予防のためにできることはありますか?

「はじめに取り組むべきなのは、“自分をよく知る”ということです。自身のライフスタイル、特に“いつ・どこで・何を食べたのか”を整理してみましょう。そうすることで、今の食生活や食事に関する傾向を把握することができます。
傾向を把握できたら、できればご友人などと話して比較してみましょう。きっと特徴があると思うので、比較することで自身のクセがより分かるかと思います。
―“自分をよく知る”ことができた後に取り組むことは何ですか?
振り返ってみて現状が整理できたら、自身の弱点を探っていきます。朝昼晩規則正しく食べられているか、栄養のバランスはどうかが主な観点です。
あくまでひとつの目安ですが、家庭の食事を振り返る際は、1食の食事に、主食・主菜・副菜がそれぞれ入っているかをチェックしてみましょう。1食でも気を抜くと、次の食事でそれを取り返すだけの、主菜や副菜をとる必要が出てきます。
例えば、朝はパンだけ、昼はカップ麺、としてしまうと、夕食で1日分のたんぱく質(主菜)と、野菜・きのこ・海藻(副菜)を食べなくてはいけないことになりますが、きっとそれは難しいでしょう。
人の体は貯金をするように栄養素をため込んだり、都合よく節約したりすることができませんので、1食1食バランスよく食べることが大事です。
朝食を抜いてしまう傾向があれば、まずは次の朝食から牛乳やパンを少しずつでも食べてみる。朝昼晩と3食食べられているものの、野菜が不足しているようであれば、夕食にサラダを取り入れてみる。
このように足りないものを補うことで、結果的に今ある余分に摂りすぎているものが減っていきます」

■味覚は経験で変わる!? 画像:CUCURU編集部

―女性が自分らしく生きるための課題を教えていただいたうえで、人生をより輝かせるために大切にしたいこともお伺いできますか?

「味を判断する“味覚”というのは10~11歳までに発達し、さらに食の経験によって変わってきます。つまり、お子さまがいらっしゃる方は、味覚が発達するまでの間にどのような食事を与えるのかが大事になってくるというわけです。
スナック菓子やチョコレートなどのしょっぱいものや甘いものばかりを与えていると、同一の傾向の味に慣れ、苦いものや酸っぱいものを嫌いになったり、よりしょっぱいものや甘いものなどの濃い味を求めてしまう傾向があります。
そして、濃い味のものを食べることが習慣になり、大人になるまでそういった食生活を続けると、食塩や糖の過剰摂取となり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病に繋がる危険性もあります。
濃いものを食べ続けて体調を崩してしまった場合は食生活の改善が必要になりますが、今まで避けてきた苦いものや酸っぱいものをいきなり食べることは困難なので、すぐには食生活の改善ができないのです」

―味覚が敏感な時に、苦手な食べ物も含めバランスよく口にしてもらうことも大切なんですね。

「濃い味には慣れてしまうという話をしましたが、たとえ一度濃い味に慣れてしまったとしても、味覚は取り戻すことができます。しかし、例えば10年かけて濃い味に慣れてしまった場合、味覚を取り戻すには同じく10年かかってしまうと言われています。
例えば、本学ではそのような食育の観点で、企業と連携をしながらサラダにレモンをかけて食べることを推進する取り組みなどを実施しているんですよ」

―特に味覚が敏感な時期に、お子さまの食生活で気をつけることはありますか?

「お母さん自身が原材料などを説明できる食べ物を与える、ということが大事です。スナック菓子や炭酸飲料などが何から作られているか説明できるでしょうか?
説明できないものは加工段階で味付けされている食べ物が多いのではないでしょうか?
食品表示には食品の内容を理解するための情報が載っています。まずは食品表示を見て、商品を選択する参考にするといいでしょう」

いかがですか?

今の乱れた食生活を続けると、自分の身体にどんな影響があるのかを想像し、ゾッとした方も多いのではないでしょうか。
まずは自身の食生活の現状を把握し、今不足しているものを補っていくことが大事だということが分かりました。健康を害してしまうような濃い味に慣れてしまわないよう、日々意識して食事をとっていきたいですね! 特にお子さまがいらっしゃる方は、味覚が発達する段階での食生活の改善に向け、まずは食品表示を意識的に見ることから始めてみましょう。

画像:CUCURU編集部

丸山 智美 金城学院大学 生活環境学部 食環境栄養学科 教授 “食”の持つ無限の力で、健康ニッポンを創造できる管理栄養士を養成。 [食環境栄養学科とは]
文部科学省、厚生労働省からの認可を受け、生活に密着した管理栄養士の養成を行う学科。
大勢の方の健康管理を目指し、「予防」の観点から生活に密着したアプローチを行うことが特徴。
企業と連携して、献立開発など、企業の“食”に関する課題を実践的に解決していく。