馬場今日子

杉浦先生 『情報システム演習』

2000年10月26日(木)

 

Schmitt, N. & Meara, P. (1997). Researching vocabulary through a word knowledge framework: Word associations and verbal suffixesについて

 

[研究の背景]

Nation (1990)による8つの分類

 

[研究目的]

  1. 接尾辞の知識と語の連想知識という別個の知識を調べ,それらがお互いに,あるいは語彙サイズや言語能力とどう関連しているのか調べること.
  2. *理論的には接尾辞の知識が増えれば,連想知識も増える.

  3. 語彙研究にあまり取り入れられていない4つの要素を組み入れること.

      1. receptive knowledgeとproductive knowledgeの両方測る.
      2. 語彙の増加を見るために縦断的研究を採用する.
      3. 語彙サイズと語彙知識の深さを区別する.
      4. グループ傾向を見るだけでなく,個人差にも注目する.

 

[研究方法]

    1. 語の難しさはneutral.
    2. 5つの基準(p21)に従い50個の動詞のリストを作成.
    3. 被験者のうち12人にそれらの語をどれくらい知っているかを聞き,知識の度合いが様々な語を20個選ぶ.

    1. Bauer & Nation (1993)に従い,5つのレベルの接尾辞を選択.
    2. 18人のネイティブにそれぞれの語についてどの接尾辞が許容されるか聞く.半数以上が許容した接尾辞のみを選ぶ.それに辞書に載っている16の接尾辞を加える.

 

[被験者]

 

[手順]

 

[スコアリング]

 

[結果]

被験者の語彙サイズ

 

接尾辞の知識

語の連想

 

接尾辞の知識・連想知識・語彙サイズ・言語能力の関連

 

[議論]

    1. 語の連想において,刺激語がつづりや発音の似た他の語と間違えられていたために,変な連想をしていることがあった.(特に頻度の低い語が頻度の高い語と間違えられることが多かった).また,意味によらない連想もあった.
    2. 意味による連想でも,ネイティブらしくないものがあった.
    3. 多くの連想は,「教室英語」を反映していた.つまり,教室で自然なコンテクストを与えないと,連想知識が偏ってしまう.
    4. これらの例はネイティブらしくない連想をしてしまう原因を推量するのに役立つ.
    5. ネイティブのなかでも例えば接尾辞の知識にかなりの個人差があった.これが第二言語学習にどのような示唆を与えるかは不明.

 

[結論]

 

内容に関するコメント

 

 

形式に関するコメント