金城学院大学 国際情報学部 KITカンボジア研修2015

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はじめに

 私はこのカンボジア研修を通してカンボジアへのイメージが大きく変わりました。
 研修前のカンボジアのイメージと言えば、治安が悪い・貧困・発展途上国などマイナスのイメージしか持っていませんでした。しかし実際にカンボジアへ行ってみて多方面から見てみると今まで気付かなかった事に気付くことが出来ました。
  私が一番印象深かったかとはカンボジアの人々の温かさでした。日本では感じる事の出来ないとても素晴らしい経験になりました。

1日目


 いよいよカンボジア出発の朝はワクワクした気持ちと不安な気持ちで空港に向かいました。そしてプノンペンへ到着。一日かけて移動の日。バスでレストランまで移動する時、車内から街並みを見ると道路は信号はもちろん無く車やバイクがビュンビュン走り回っていて4人乗りを平気でしているバイクも珍しくなく驚きました。交通規制が思っていたより本当に緩く安心してバスに乗れなく、そわそわしていました。

2日目


 朝食を食べ私が一番心に残っている場所。キリングフィールドへ訪問。
 今からそう遠くはないたった30年前のカンボジアの全人口の3分の1が大虐殺されました。罪のない人々が毎日処刑されました。処刑を待つ間はキリングフィールド内で労働を課せられていました。また、キリングフィールド内には革命歌を流す事で人々の叫びを消し日常を装っていたそうです。処刑には銃は使わずヤシの木の鋭く尖ったギザギザで苦しめながら処刑していたそう。私はガイドさんの話を聞きながらその場面を想像するだけで吐き気がするほど痛々しく、一言も言葉を発することが出来ませんでした。
 たった30年前の出来事。今自分が立っているこの場所でこんなにも残虐なことが起こっていた。ということを心に受け止めきれませんでした。
 また、このような事を二度と繰り返さないためにも多くの人々がこの事実を知っておくべきだと思います。カンボジアに訪れた際には是非足を運ぶべきところだと思います。

3日目

 一番楽しみにしていた場所スラム街へ訪問しました。
 着いた瞬間目の前で子どもたちがずらりと並んでおり金城学院大学のみなさんこんにちはという大きな紙を持って“こんにちは”と言い迎い入れてくれました。私は子どもたちの無邪気さと可愛さと優しさで涙が出そうになりました。
 そしてたくさんの子どもたちに折り紙を折ってあげたら次から次へと子どもたちが寄ってきてひたすら折り紙を子どもたちと一緒におりました。とても集中して遊んでいたため時間があっという間に過ぎました。
 クモ料理は、食べることはできなかったけれど先生は食べていて、クモの足はエビの殻のような感じだとか。他にもコオロギを食べました。
 なかなか食べる機会のないものを食べることが出来ました。

     

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4日目

 今日はプノンペンからバッタンバンへ移動の日。
 最初は匂いだけでもすごく苦手だったパクチーもだんだん舌が慣れて食べられるようになってきました。
 そして研修前はハエ一匹止まったら大騒ぎしていた私がぶんぶんハエが飛び交ってても無視できるくらいになりました。
 虫嫌い克服!

5日目

 朝食を食べた後にバッタンバンからタサエン村へ移動。
 宿舎に到着後、地雷処理を目の前で見ました。
 ドクロのマークの奥がまだ処理されていない土地だそうで本当に地雷とスレスレの所を歩いているのだなと思うとすごく緊張感がありみんなで一列になってしっかり歩きました。

  

  

 対戦車地雷は戦車・車両などを対象としたもので大きな道路などに埋められることが多く通常は130キロ以上の力がかからなければ爆発しないそうなのですがバスや民間の自動車などがこれを踏んだ爆発で乗客全員が死亡する事故なども発生しているそう。
 私たちは目の前で地雷を爆発したところを見るという貴重な経験をさせて頂きました。
 200メートルほど離れた場所にいてもしっかりとした振動が伝わりそれと同時にすごい爆音が響きました。
 これを人間が踏むと考えたら恐ろしくてたまりませんでした。
 このような地雷には目がない。
 地雷は相手を選ばない。
 地雷は兵士と民間人、大人、子供の区別がなく踏んだ人の足元で爆発するのをずっと待ち続ける。
 本当に悪魔の兵器という言葉がふさわしいなと思いました。

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6日目

 
 宿舎先の方のおいしい手料理を食べた後農村見学。
 私の心の残っているココナッツおじさんという愛称で親しまれているこの方。
 この男の方は地雷を踏んでしまい両足をなくしてしまったそうです。
 両足を無くしもう生きている意味がないと自殺までを考えた事もあった程辛い経験をされたそうです。隣の方はココナッツおじさんの奥さんです。こちらの夫婦はとても仲が良く私が見ても理想とする夫婦でした。
 ココナッツおじさんは“どの人よりもうちの奥さんが一番可愛いんだ”と奥さんの肩をギュッと抱き寄せほっぺたにキスをしていてこちらまで頬っぺたが熱くなるような熱い愛情で包まれたご夫婦でとても素敵でした。

7日目

 今日は宿舎からシェムリアップへ移動。
 疲れてバスの中は爆睡でした。
 ホテル到着後の自由行動で商店街にいって念願のかぼちゃプリンを食べました。私が想像するかぼちゃプリンとは全く違うもので牛乳の中に煮えたかぼちゃ一切れがボチャンと入っているような感じで新鮮な感じでした。

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8日目

 死ぬまでに絶対に行きたいと思っていたアンコールワット遺跡。
 遺跡と自然の織り成す美しさにただただ感動するばかりでした。
 太陽とアンコールワット前に広がる水面が作り出す景色はまさに絶景でした。神秘的で思わず息を呑んでしまいます。
 そのスケールの大きさと塔や回廊の壁面に掘られた女神や戦闘場面などの浮き彫り芸術がかつての王朝の世界を想像させてくれました。

  

9日目

 朝食後かものはしプロジェクト工房訪問。
 ここでは児童売買春撲滅に取り組むお母さん方がいぐさで下駄・トートバック・コースター・ティッシュケースなど他にも様々なものを作り上げていました。
 はさみの持ち方から一つ一つ手作りで仕上げ私が作ることのできる洋裁とはほど遠いレベルの技術でとても感激しました。
 カンボジア研修を終えてカンボジアの人々の温かさをとても感じました。
 結婚式を町の人々が自分たちで立ち上げ飾りつけや料理もすべて町の人々の手作りでお金では決して買うことのできない思いやりというものを感じました。
 日本ではお金で解決したり人情に薄いなと感じることがあるけれどカンボジアの人々と接してとても胸が熱くなる経験をたくさんしました。
 今回このカンボジア研修に参加できたことをとても光栄に思っています。

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